君の未来に、ぼくがいたこと。

撮影の中断

日差しの強い昼下がり。
河川敷での撮影シーン、陽翔はカメラのファインダーを覗き込みながら、汗をぬぐった。
頭がぼんやりして、視界がにじむ。

「カット!……ごめん、ちょっと休憩、お願い……」
陽翔が手を挙げた瞬間、ぐらりと足元が揺れた。

「陽翔っ!」
結月が駆け寄り、凛空も慌てて支える。

陽翔は膝をつき、肩で息をしていた。
「……なんでも、ないよ。ただの、立ちくらみ……」

「嘘つかないで!」
結月の声が震えた。
「昨日から顔色悪いし、ちゃんと寝てるの? ごはん食べてる?!」

凛空も真剣な表情で言った。
「このまま撮影続けるの、無理がある。陽翔……一度、中断しよう。」

陽翔は悔しそうに唇をかむ。
「でも……時間がないんだ。僕がいないと、完成しない……」
弱々しい声で絞り出す。

「そんなのわかってるよ。でも……」
結月はそっと陽翔の手を握った。
「夢を叶えるって、命を削ることじゃないよ。私たち、陽翔に生きててほしい。」

凛空も頷いた。
「完成を急ぐより、ちゃんと一緒に走り抜けたい。だから、無理は絶対しないって約束して。」

陽翔の目に、ぽろぽろと涙がこぼれた。

「……ごめん。僕、強がってた。本当は、すごく怖いし、しんどかった。ありがとう、二人とも……」

そして、3人は肩を寄せ合い、真剣に見つめ合った。

「大丈夫、陽翔。私たちはチームでしょ?」
「うん、三人で夢を叶えよう。」

こうして撮影は一時中断することになったが、三人の間に芽生えた絆は、前よりもっと強く、あたたかく結ばれていた。
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