恋とバグは仕様です。 ~営業スマイルで喧嘩して、恋に落ちるまで~
02|週末の、静かな朝
日曜日。
凛の部屋。白いカーテンが、朝の光を柔らかく散らしている。
「ん……朝ごはん、いる?」
「んー……お前が隣にいるなら、いらない」
「なにそれ、だる甘……」
文句を言いつつも、凛の目元はゆるんでいた。
彼と過ごす休日は、特別なことをしなくても“記憶に残る”。
同じ湯のみを使い、同じバターを塗り、同じチャンネルで朝の情報番組をぼんやり眺める。
──それだけで、十分幸せだった。