恋とバグは仕様です。 ~営業スマイルで喧嘩して、恋に落ちるまで~
04|営業スマイルの裏の素顔
ある日のこと。凛が遅れて出社した。
髪はボサボサ、ノーメイク。目の下にはうっすらクマ。
「……お前、風邪か?」
「……寝不足で。ちょっと実家がゴタついて」
そう呟いた瞬間──彼の顔が、普段の毒舌モードから少しだけ緩んだ。
「お前が……ノーメイクって、初めて見たな」
「笑うなら笑えば?」
「いや。意外と……似合ってる」
「は……?」
目が合う。視線が絡む。
一瞬だけ、互いの仮面が外れた気がした。