あなたの子ですが、内緒で育てます
 大臣たちが集まり、相談を始めた。
 私が断ろうと口を開いたその時――

「自分の結婚相手は自分で選ぶよ。だから、お妃候補はいらない」

 ルチアノは驚く大臣たちに、天使のような微笑みを浮かべて言った。

「ザカリア様みたいに……お父様みたいに、自分で考えて大好きな人と、結婚したい!」
 
 王家の慣例うんぬんを大臣たちは説明しようとしても、ルチアノのキラキラした純真な目に負け、さすがの大臣たちも返答に困った様子で、額に浮かんだ汗をぬぐう。

「しかし……。ルチアノ様に見合った方がよいかと」
「王の妻は妃になるということですぞ?」

 大臣たちは、なんとかルチアノを説得しようと試みる。

「知ってるよ」

 そうでしょうね、という空気が流れた。

「妃となると、重責です」
「ルチアノ様には幼い時から、妃教育を授けた相手のほうがよろしいかと」

 ルチアノを言いくるめようとしている大臣たちを見て、やんわり(たしな)めた。

「ご心配なく。ルチアノなら、自分で素敵な相手を見つけられますわ。自分で考えられるよう育てましたから」

 私が味方にならないと知って、大臣たちは苦い表情を浮かべた。
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