かりそめ婚は突然に 〜摩天楼Love Story〜
自然の光が降り注ぎ新緑の風が吹くなか、トモミ先生のかけ声に合わせて身体を伸ばすのは、本当に気持ちのいい時間だった。

ブランクを感じさせない先生の動きに、みんなが笑顔で一つになれる。
一緒にレッスンができる日々が戻ってきたのだ。
「おかえりなさい」とここは日本語で先生に伝えた。

レッスンの後は、みんなで持ち寄ったお弁当やデザートで、賑やかなピクニックになった。
ジョギングを終えた透さんも参加して、色んな人たちとのおしゃべりに花を咲かせている。

ニューヨークに来たときは、この街に知っている人は一人もいなかったのに。

今では透さんが「桜帆のつながりで新しい知り合いができた」と言ってくれるようになったのだから、案ずるより産むが易しなのかもしれない。

天をふり仰ぐ。空はどこまでも広くつながっている。日本までも、そして世界中に。

彼の隣で、これからも一歩一歩自分らしく歩いてゆこう。
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