彼女はエリート外交官の求愛から逃れられない
「嬉しいよ。準備をしてからにするから安心して。痛かったら僕の肩を噛んでいい」

「大丈夫。玲さんなら痛くてもいいんです」

 私は彼の顔を両手ではさんだ。

「はあ……君はこんな時に何を言うんだ。優しくしたいのに、させてくれない。覚悟しろ」

 彼の手がびっくりするような動きをはじめた。音がする。

「あ、だめ、だめ……」

「綺麗だ、琴乃……可愛い……」

「は、ああ……」

「ごめん、入らせて……」

 彼に身体を開かれた。痛かったがすぐに安堵感と幸せにつつまれた。

 それからの彼は汗を流しながら、見たことのない顔をしていた。

 どうしていいかわからないうちにキスされたまま揺さぶられ続けた。

 私は彼というゴンドラに揺られて、快感をひろいはじめた。

 彼は何回目かに私の名を呼びながら止まった。

 いつの間にか瞼が落ちてきた。

< 37 / 131 >

この作品をシェア

pagetop