片想い歴20年 エリート警視は同級生に激愛を注ぎ込む
 私もそれに倣い、ハイヒールを爪先から外して彼の隣に腰を下ろした。

「今日は無礼講だ! 好きなだけ飲んでいいぜ」

 木賀くんから好きなだけ飲み食いしていいと言われた私は圭信とともにメニュー表を眺め、遠慮なく日本酒を頼むと決めた。

「はいはーい。私、ボトルで!」
「酔っ払う気満々じゃない。やめときなさいよ……」
「みんなでシェアしよう!」
「そもそもここに、強い酒を飲める奴らがいないんだよなぁ」

 木賀くんは肩を竦めて、圭信に視線を向ける。
 あれは無言で私を止めろと、指示してる時の表情だ。
 ――このままだと、彼に言いくるめられてしまう……! 

 危機を悟った私はさっさと店員呼び出しボタンを押して、注文を完了させようとしたのだが……。

「諦めるんだな」

 圭信に伸ばした手を絡め取られ、鼻で笑われてしまった。

「じゃあ、ビールで……」
「ノンアルコールにしておけ。君は酔っ払うと、洒落にならなさそうだ」
「ええ? そこまで妥協はしたくないんだけど……」

< 73 / 225 >

この作品をシェア

pagetop