足音
 二人が花束をお供えして、また二度目のお辞儀をすると一週間前にも現れた色白の女の人がいた。

「また、会いましたね」
「はい、そうですね」

 振り変えると、色とりどりの花束を持っていた。

「この前忘れてしまったので、お供えしようと思いました」
「そうなんですね」

 彼女はそう言って電信柱にお供えをすると、足音を鳴らしてその場から離れていく。その足音に聞き覚えがあった。上から聞こえてくる音にそっくりな気がした。思わず尋ねてしまう。

「上に住んでいる人ですか?」
「いいえ、違います」

 背中を向けたまま一言つぶやくと、その場から去ってしまう。

 それから図書館へ行ってあの交通事故は確か新聞に載っていたことを思い出し、ページをめくって探す。二日ほど前の新聞に載っていた。

 そこには写真が貼ってあり、先ほどの女の人と同一人物だった。
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