江戸JK

24

「そろそろ幕府がなくなる気配がしてきたんだけど」

「あ、朋菜もか?」

「朋菜も?」

その時、颯が話に割り込んできた。

「2人で何を話されてるのですか?」

「あ、颯。なんか最近、幕府の制度が緩くなってきてる気がして」

すると颯は、意外にもすんなりと答えた。

「朋菜様のおっしゃる通り、もうすぐ幕府は倒壊します」

「言い切れる証拠はあるのかよ?」

「先程、幕府の様子を見に行ってきたのですが、天皇家では五か条の誓文を誓っていました」

颯は荷物をまとめ始めた。

「引っ越し?」

朋菜が尋ねると、颯と友樹が同時に頷いた。

朋菜も颯につられ、荷物をまとめ始める。

「もうここには戻れませんので、忘れ物は無いように」

皆の準備が終わった頃。

「颯、引っ越すって言っても、どこから行くの?」

「それなら、良いものがございます」

すると颯は、腕時計らしき物を留め直した。すぐに、何かポータルのような物が出てきた。

「何、これ…」

「これは『時空の扉』でございます」

「時空の、扉…?」

「これで、次の時代に行くことができるんです。早速出発されますか?」

「うん!」

そして朋菜達はポータルを渡り、次の時代へと向かった。
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