四ツ指
次の日、学校へいってみるとちーちゃんは元気がなく青白い顔をしていた。
「ちーちゃん、だいじょうぶ?調子悪そうだけど。」
ちーちゃんは消え入るような声で「だいじょうぶ。」
と答えたが、やはり体調が悪かったらしく、3時間目の終わりに先生と保健室にいった。わたしは心配でしかたなく授業が終わったあとちーちゃんの家によってみた。インターフォンを鳴らしたがだれもでてこない。「おかしいなぁ、病院にでもいってるのかな?」
と思って帰ろうとしたところ、急にドアがあいておばあちゃんが出てきた。あまりちーちゃんのおばあちゃんの顔は知らなかったけれど、家からでてきたということはきっとちーちゃんのおばあちゃんなんだろうと思った。おばあちゃんは私を見てしわがれた声で
「どちらさんですかの?」
と声をかけてきた。
「ちーちゃんの友達のなつみです。ちーちゃん、だいじょうぶですか?」
「ちーはまだ帰ってこんよ。」
でも、保健室にはいなかったし。
「学校を早退したときいたので。」「じゃ母親と病院にでもいっとるかもな。ありがとな、心配してくれて。」
「ありがとうございます。」と言って私は自分の家に帰った。
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