Blue Moon〜小さな夜の奇跡〜
二人でいる楽しさ
やって来たイベント当日。
小夜と光はスタッフとして忙しく動きながら、時折時間を確かめる。
ピアノソロ、フルートのデュオと続いて、三番目が二人の出番だった。
演奏する音楽家たちを控え室に案内しながら、自分たちも衣装に着替える。
と言ってもあくまでスタッフとして、そこまで派手な装いにはしなかった。
小夜はシャンパンゴールドのひざ丈のワンピース、光は光沢のあるネイビーのシャツで、二人合わせて夜空に瞬く星をイメージする。
フルートデュオの演奏が終わると、他のスタッフたちがグランドピアノをステージに二台セッティングしてくれた。
準備ができると、小夜は光と頷き合ってからステージに上がる。
小さな子どもからお年寄りまで、幅広い年代の観客が拍手で出迎えてくれた。
二人でお辞儀をしてからピアノの前に座り、気持ちを整えてアイコンタクトを取る。
まずは小夜がごくごく簡単な『きらきら星』を演奏した。
これ弾けるー、と前の方で聴いていた小さな女の子が声を上げる。
小夜は女の子ににっこり笑いかけた。
次は光が鍵盤に手を載せる。
左手は簡単な伴奏だが、右手で奏でるメロディがジャズっぽいリズムになった。
そして今度は小夜。
左手の動きも細かく、右手のメロディはキラキラと華やかな音を随所にちりばめた。
わあ……と、先程の女の子が感嘆のため息をつく。
光の演奏も徐々に熱を帯び、テンポアップしてアグレッシブなきらきら星へと変化した。
そこからは小夜と光が挑むように視線を合わせ、息つく暇もないほど次々と演奏をたたみかける。
観客は二人を見比べながら、演奏に惹き込まれていた。
やがて少しずつテンポが緩やかになり、静かな星空へと落ち着いてくる。
最後に小さく星が瞬くように、小夜がキランと高い音を弾いて演奏は終わった。
人々のため息のあと、大きな拍手が起こる。
小夜は光と笑顔で頷き合い、立ち上がって深々とお辞儀をした。
小夜と光はスタッフとして忙しく動きながら、時折時間を確かめる。
ピアノソロ、フルートのデュオと続いて、三番目が二人の出番だった。
演奏する音楽家たちを控え室に案内しながら、自分たちも衣装に着替える。
と言ってもあくまでスタッフとして、そこまで派手な装いにはしなかった。
小夜はシャンパンゴールドのひざ丈のワンピース、光は光沢のあるネイビーのシャツで、二人合わせて夜空に瞬く星をイメージする。
フルートデュオの演奏が終わると、他のスタッフたちがグランドピアノをステージに二台セッティングしてくれた。
準備ができると、小夜は光と頷き合ってからステージに上がる。
小さな子どもからお年寄りまで、幅広い年代の観客が拍手で出迎えてくれた。
二人でお辞儀をしてからピアノの前に座り、気持ちを整えてアイコンタクトを取る。
まずは小夜がごくごく簡単な『きらきら星』を演奏した。
これ弾けるー、と前の方で聴いていた小さな女の子が声を上げる。
小夜は女の子ににっこり笑いかけた。
次は光が鍵盤に手を載せる。
左手は簡単な伴奏だが、右手で奏でるメロディがジャズっぽいリズムになった。
そして今度は小夜。
左手の動きも細かく、右手のメロディはキラキラと華やかな音を随所にちりばめた。
わあ……と、先程の女の子が感嘆のため息をつく。
光の演奏も徐々に熱を帯び、テンポアップしてアグレッシブなきらきら星へと変化した。
そこからは小夜と光が挑むように視線を合わせ、息つく暇もないほど次々と演奏をたたみかける。
観客は二人を見比べながら、演奏に惹き込まれていた。
やがて少しずつテンポが緩やかになり、静かな星空へと落ち着いてくる。
最後に小さく星が瞬くように、小夜がキランと高い音を弾いて演奏は終わった。
人々のため息のあと、大きな拍手が起こる。
小夜は光と笑顔で頷き合い、立ち上がって深々とお辞儀をした。