色褪せて、着色して。~番外編~
 シングルベッド2つに棚が2つ。
「書き物をする場合は自習室がある。ここは寝るだけの部屋だ」
「へえー。まじか。え、俺が一人で一個ベッド使っていいんすか?」
「…おまえ、今までどこで働いていた?」
 良いところの坊ちゃんという説はボロボロと崩れる。
 トペニは部屋をぐるっと見回して。
 ぼふっと音を立ててベッドにダイブした。
 スズメは黙ってトペニを眺めた。
 騎士にしては、身体が細い。
 こいつは一体、何日で辞めるのか?
 ベッド一つで喜んでいるのも今のうち。
 すぐに辞めるに決まっている。
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