私のテディベアに、私が溺愛されるまで
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湯田中楓と桜井一朗の家は、昔からお隣同士だ。
子どもの頃、楓は一朗のあとをいつも追いかけていた。勉強好きで本ばかり読んでいた一朗に、外で遊びたい楓がしつこくまとわりつくのが日常。
楓にとって一朗は テディベアみたいなお兄ちゃん だった。
抱きつくと、ふんわり石鹸の香りがして、あたたかくて、安心する。
「やれやれ」と言いながらも、やさしく頭をなでてくれる――そんな一朗が、楓はずっと好きだった。
だけど、想いは届かない。
一朗は楓を「妹」としか見ていない。それは分かっていた。
むしろ一朗が好きだったのは、楓の姉・瑠璃。彼と同い年で、成績も優秀で落ち着いた性格の、まさに理想的な女性だった。
そんな姉にかなうわけがない。
わかっていても、隣に住んでいる限り、心はいつも一朗の方を向いてしまう。
23歳になった今でも、それは変わらなかった。
会社でどんなに疲れても、一朗の姿を見るとほっとする。
玄関先で交わす他愛もない会話が、楓にとっては小さな幸せだった。
でも、それは一朗にとって“日常”でしかないのだ。
ある夜、仕事でくたくたに疲れた楓は、ふらふらと向かったのは自分の家の玄関ではなく――
隣の桜井家のインターホンだった。
小さく、でも確かに歪みはじめた、二人の関係。
その夜から、楓の想いは少しずつ、形になっていく。
子どもの頃、楓は一朗のあとをいつも追いかけていた。勉強好きで本ばかり読んでいた一朗に、外で遊びたい楓がしつこくまとわりつくのが日常。
楓にとって一朗は テディベアみたいなお兄ちゃん だった。
抱きつくと、ふんわり石鹸の香りがして、あたたかくて、安心する。
「やれやれ」と言いながらも、やさしく頭をなでてくれる――そんな一朗が、楓はずっと好きだった。
だけど、想いは届かない。
一朗は楓を「妹」としか見ていない。それは分かっていた。
むしろ一朗が好きだったのは、楓の姉・瑠璃。彼と同い年で、成績も優秀で落ち着いた性格の、まさに理想的な女性だった。
そんな姉にかなうわけがない。
わかっていても、隣に住んでいる限り、心はいつも一朗の方を向いてしまう。
23歳になった今でも、それは変わらなかった。
会社でどんなに疲れても、一朗の姿を見るとほっとする。
玄関先で交わす他愛もない会話が、楓にとっては小さな幸せだった。
でも、それは一朗にとって“日常”でしかないのだ。
ある夜、仕事でくたくたに疲れた楓は、ふらふらと向かったのは自分の家の玄関ではなく――
隣の桜井家のインターホンだった。
小さく、でも確かに歪みはじめた、二人の関係。
その夜から、楓の想いは少しずつ、形になっていく。
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