やさしく、恋が戻ってくる

あとがき

最後まで、この物語に寄り添ってくださって、ありがとうございます。

このお話は、40歳の今日子が、
もう一度、愛されることを思い出していく物語でした。

ずっと一緒にいるからこそ、言えなくなることがあります。
近すぎるからこそ、見えなくなるものも、きっとあります。

でも、
心の奥のほんとうの願いって、
案外、ずっとそこにあるのかもしれません。

「もう一度、女として愛されたい」
「触れてほしい」
「名前を呼んで、見つめてほしい」

そんな想いを抱いていたのは、
彼女だけじゃないとしたら.......
もしあなたにも、重なる気持ちがあったなら。

この物語が、その気持ちに小さな灯をともすものになっていたら、
こんなに嬉しいことはありません。

歳を重ねると、「諦めること」が上手になります。
大人になっても、母になっても、妻になっても、
女としての自分を生きることを、
どうか、諦めないで。

あなたがあなた自身を愛し直すとき、
きっと世界は少しだけ優しくなります。

また、物語のどこかでお会いできますように。

和田みかこ
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