スパイラル・コード〜内緒でハッカーやってたら、最強アイドルにバレちゃいました〜


 だからといって怪我させていい理由にはならないけどね。
 私の怪我は大したことなかったし、美織もかすり傷で済んだのは不幸中の幸いだったけど。

 あの後保健室で蒼真くんが的確に応急処置をしてくれた。
 スパイという仕事柄怪我をすることもあるらしく、応急手当は慣れているらしい。

 手際よく手当してくれて、すごく嬉しかったな。
 その時のことを思い出すとまたドキドキしてしまう。

 なんか私、蒼真くんにドキドキしてばっかりじゃない!?


「その男、脅迫状を出した犯人かもしれないな」


 蒼真くんの言葉で、その場の空気がピリッとしたものに変わる。


「廉、その男のこと引き続き探れるか?」

「任せてリーダー」


 廉くんはニヤッとほほ笑む。


「情報収集も僕――アルタイルの仕事だからね」

「廉くん、その、ありがとう」


 美織が遠慮がちにお礼を言うと、廉くんは優しくほほ笑んで美織の頭を撫でる。


「大丈夫。美織ちゃんも頑張ったね」

「……っ!」


 途端に美織の頬がボボッ! と火が灯ったみたいに真っ赤になる。
 照れてる美織はかわいいんだけど、なんとなくモヤモヤした気持ちになってしまった。


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