俺様な忠犬くんはご主人様にひたすら恋をする

21

あの日から、藤堂は気持ちを隠さなくなった。
言葉にはしないけれど、その瞳も、仕草も、私を見る空気さえも――すべてが、明らかに変わっていた。

避ける理由も、怒る理由も、もう残っていなかった。

金曜日の夜、ふとスマホに藤堂から通知が届いた。

「土曜日、夕飯一緒に食べないか?」

その一文を見つめて、私は少しだけ迷って……
でも、指が自然に動いた。

「うん…」

送信してしまったあと、少し胸が高鳴った。

止めなきゃって、思っていたはずなのに。
止まらなかった。
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