俺様な忠犬くんはご主人様にひたすら恋をする
24
「ねえ、また誰か、アメリカに出向らしいよ」
昼休み、給湯室でマグカップをすすりながら、同僚が何気なく言った。
「え?また?」
「うん。なんか、新しいプロジェクトが動くみたいで。
藤堂さんじゃない?って噂もあるけど、まだ確定じゃないっぽい」
その名前に、思わず、手の中のカップが揺れた。
聞かなかったふりをしようとしても、耳は勝手に反応する。
気づかれないように、私はにこりと笑ってごまかした。
(また、藤堂がアメリカに……?)
心が、少しだけざわついた。
それが恐れなのか、寂しさなのか、まだ形にならない。
その日の午後、藤堂と打ち合わせで顔を合わせたけれど──
彼はいつもと変わらない落ち着いた声で、仕事を淡々とこなしていた。
でも、私は知っている。
藤堂のまつげが、ほんの少しだけ伏せられていたことに。
昼休み、給湯室でマグカップをすすりながら、同僚が何気なく言った。
「え?また?」
「うん。なんか、新しいプロジェクトが動くみたいで。
藤堂さんじゃない?って噂もあるけど、まだ確定じゃないっぽい」
その名前に、思わず、手の中のカップが揺れた。
聞かなかったふりをしようとしても、耳は勝手に反応する。
気づかれないように、私はにこりと笑ってごまかした。
(また、藤堂がアメリカに……?)
心が、少しだけざわついた。
それが恐れなのか、寂しさなのか、まだ形にならない。
その日の午後、藤堂と打ち合わせで顔を合わせたけれど──
彼はいつもと変わらない落ち着いた声で、仕事を淡々とこなしていた。
でも、私は知っている。
藤堂のまつげが、ほんの少しだけ伏せられていたことに。