姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
でもなんの成果も得られず撤退するのは私の恥。
コイツらにも一矢報いてやりたいし。
そうっと立ちあがり、ゆらりゆらりと奴らに近づく。
その不気味さに金髪が「ヒッ」と息を呑んだ。
だらんと垂れた拳を握り、失礼な男共の目の前で立ち止まる。
何をされるのかと3人が目を見張る中、ゆっくり上げた私の顔はしゅんとしたか弱い女の表情だ。
「本当にごめんなさい。汚した服、ちゃんとクリーニングして返すから。」
茶髪が持っていた湿った服をそっと奪い取る。
そして何か言われる前に踵を返し、水を打ったように静まり返った教室を後にした。
――引っ掛かりのある引き戸を閉めると、垂れ下がった口元がしてやったりと吊り上がる。
あそこで私がキレると思った?
違うんだなぁ、これが!
“H2Oに接触して無碍にされた”なんて、そんなの女を無駄に喜ばせてしまうだけ。
だ か ら ♡
H2Oを全員落として屈服させてやる!!
「見てろよH2O……!」
絶対に許さないんだから!