姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
脳内の3人に気分を害されたから、ジャガイモ共は全スルーで颯爽と校舎に入っていく。
久しぶりの自分の下駄箱と再会して、そこに詰め込まれた手紙が雪崩を起こすのを見越してそっと下駄箱の戸を開ける。
それなのに、中にあるのは私の上履きだけだった。
「……あれ?」
珍しい。もうファンだろってレベルで毎日のように果し状だの呪いの手紙だのが届いていたのに。
まぁ手間がなくていいかと上履きを手にした時、靴の下に何かハガキのようなものが置いてあるのに気づいた。
「げ、なにこれ。」
覗き込んで、差し入れようとした手が一瞬止まる。
ハガキじゃない。写真だ。
――しかも私が映っている。
おそらくどこかの窓から外にいる撮ったのであろう隠し撮り。
(気持ち悪っ……最悪。)
恐る恐る写真を取り出すと、カッターか何かで切り付けられている、私の顔が。
一旦深呼吸してから写真を鞄に仕舞い込んで、不敵に笑う。
「……写真とは言え私の顔に傷つけるなんて、いい度胸じゃない?」
こんなもんで私が怖がると思った?浅はかな。
こちとら植木鉢頭上に落とされたことだってあんのよ!
バゴンと勢いよく下駄箱の戸を閉めると、力強く教室に向かって歩き出す。
私の顔を傷つけた奴、見つけたらただじゃおかないんだから!