姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―

Ep.41 2人のナイト


都内某所、マンションの一室。

キッチン含めて20畳のリビングに、男5人はいくらイケメンが混じってたとしてもむさ苦しい。

一刻も早く抜け出したい。


――ここ、私の家だけど。

「ごめんねー、狭くて。あと(すぐる)が失礼なことして。」

筋肉質体型ででシュッとした顔立ちに似合わない柔和な笑みを浮かべ、かわいい来客用のティーカップでお茶を配るのは私の長兄である(わたる)。大学3年生。

悠々自適学生ライフを楽しんでいるらしい。
今日も平日だけどほとんど休日みたいな感じだ。


「いえいえ~、驚きましたけど。
あといまだに状況についていけてないですけど~。」

愛想のいい笑いを返すのは榛名聖。
愛想笑い対決はどっちもゆらゆらへらへらしていて決着が着かなそうだ。



「俺は許してないからな!姫に手ェ挙げてたこと。」

くりくりの大きな目が半分になるくらいきつく睨みを利かせる華奢な方の男は、私の次兄・(すぐる)。大学1年生。

こちらもキャンパスライフ(笑)を満喫している様子。
しょっちゅう男女問わずいろんな奴から電話かかってきてるし。



「傑さんの方は男版姫かってくらい顔も性格もソックリだな。」

「あの過保護さ、ひーちゃんが自信過剰な性格になったのも頷けるよねぇ~。」

「逆にもう一人は顔も似てないし、常識人っぽい。」

「「全部聞こえてるんだけど!?」」

失礼な3人のひそひそ話に、傑兄ちゃんとハモってしまった。


ちなみに傑兄ちゃんと私の顔は似てるけど、私の方が数段上の可愛さだから!
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