姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
#初詣に行こう!

Ep.51 すごいね友達


朝になっても遮光性の高いカーテンを閉め切った部屋は暗い。

時は元旦。時刻は午前7時。

目は覚めているのに、涼介はベッドの上で何をするでもなく横になったまま。

無感情でただ時が過ぎるのを待っている。


起きないのではない。

――まだ、“起きてはいけない”のだ。


ふと、ベッド横のスマホが震えた。

無視しようとしたのにしつこく震え続けるそれを、めんどくさそう手に取り画面を確かめる。


部屋を煌々と照らす四角い光に吸い込まれるようにスライドした。


「遅い!遅過ぎる!」


繋がった途端耳をつんざく高い声。

うるささに思わず眉根がギュッと寄る。

受話器を離して高音の衝撃を和らげていることを知る由もない電話主こと姫は、一方的に話を続ける。

「行くよ、近江涼介!初詣に!!」

「……は?」
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