姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
Ep.55 運命の結果発表
――そして、期末考査順位発表の日。
私は“藤澤姫”の文字を探して上からザッと視線を動かす。
可愛く不安そうにするモーションは忘れず、ただし心の中では目を血走らせて、だ。
よぉっし!8位!
豪快にガッツポーズを決める。もちろん心の中で。
しかし、まだ緊張は終わらない。
H2Oの奴らの順位を確認するまで、安心できない。
特にお勉強最弱王の近江涼介。
もう一度1位のところから目線を下にズラしていく。
さっきは自分の名前しか探してなくて、他の文字が頭に入ってこなかったからね。
広瀬真、1位。(小癪な。)
榛名聖、……3位!?(まあ私の家庭教師できるくらいだからね……。そのくらい賢くないと。)
そして本題の近江涼介、近江涼介――……え!?
探していた4文字の左隣に打ち出されている数字に驚愕。
驚きすぎて、見間違いかと思って思わず掲示板に体当たりする勢いで近づいてしまった。
ご、ご、ごごごご、5位!?!??!
バッと音がするほど力強く近江涼介の方に振り返る。
当の本人は涼しい顔。私の視線もその他大勢の黄色い喧騒も無いものかのようにただ立っている。
「うう、裏切り者!」
素知らぬ顔にムカついて、無意識に近江涼介の胸ぐらを掴んでしまった後で周りの目に気づく。
高速で手を離して咳払いとエンジェルスマイルで誤魔化した。