姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
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「ありがとうございました!」
自宅マンションの前まで送ってもらってしまった。
車を降りるとき、ハイヤーの人に深々とお辞儀をしてお礼を述べた。あと、広瀬真にも。
車を降りて出発するのを見送ろうと立っていると、後部座席の窓が静かに開いた。
「明日から朝8時に迎えに来るから。」
「えっ。」
「騒ぎが落ち着くまでは送迎してやる。じゃーな。」
イエスもノーも言わないうちに、さっさと窓が閉まって車が走り去っていく。
(そんなつもりなかったのに。
友達思いのいい奴か、広瀬真……。)
そんなことを思いながら、とぼとぼとマンションに入って行った。