姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
Ep.10 なんでなの?
「おはよう♡近江くん、榛名くん。
ついでにえーっと、広瀬くん♡」
翌朝。
ハリウッドスターの来日ばりに廊下で綺麗に並んでいる女子御一行様の鋭い視線を一心に浴びながら、私は3人の前に立ち塞がった。
ついでに〜の辺りで金髪の眉間が一瞬ピクッと持ち上がる。
だけどそれだけで奴らは何も言わずに私の傍を通り過ぎて、各々の教室へと行ってしまった。
かっ…感じ悪ッッ
あまりに自然な透明人間扱いに、何もできずその場に立ち尽くす。
取り巻き達の嘲笑がどこか遠くに聞こえる。
口元だけがピクピク痙攣していた。