姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―

***

“遊び”と言ったのに、なぜか俺は三角巾に割烹着姿で厨房に立たされている。
割烹着は大人の女性用のを袖を捲り上げ裾をピンで止めて無理やり着ているからブカブカだ。

どこを見てもピカピカに光って見える調理台に、見たことないような大鍋、何に使うのか想像もできないような調理器具。

初めて見た光景に、「うわぁ……」と感嘆の声を漏らした。

「ここすごいね!こんなところで何をするの!?」

こんなに興奮したのは生まれて初めてだった。
目をキラキラさせる俺に、高橋さんは微笑ましそうにクスクスと笑う。

「今日の軽食を作りましょう。その名も、“おにぎり”です。」

――――
――…
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