姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―

Ep.143 HEROs


数日後、俺に転機が訪れる。

「ああ、広瀬くん。おはよう!」

学校に行くと、クラスメイトが集まって何やら盛り上がっていた。

「おはよう…賑やかだね。どうかしたの?」

席にカバンを置くと間も無く輪の中心へと誘われる。
そこまで行くとクラスメイトの1人の席に漫画本が山積みになっていた。

「HEROs……?漫画、かな?
悪いけど僕はあまり漫画に明るくはなくて……」

「今話題の少年漫画だよ。
今度映画化するらしいんだけど、若林さんの家がスポンサーらしくてなんとその配役が……」


知らない俳優の話がひとつもわからず愛想笑いで誤魔化して、一巻を手に取ってみる。

最近どこかで見たような明るい金髪で学ランを着た男が拳を突き出している、そんな表紙だった。
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