姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―

コイツの狙いは誰?近江涼介?広瀬真?榛名聖?
さっさとボロを出してくれたら私も調子を取り戻せるのに。


「……“栗谷さん”はぁー、班の人と連絡とって合流したりしなくていいのぉ?
私と一緒にいたところで、“誰も”来ないと思うけど。」

暗にここにいてもH2Oは現れないと伝えてみる。
これできっと態度を変えていなくなるはず――……

「姫ちゃんは班の人と喧嘩別れしてるから元の班に戻りづらいのですよね?
だから、私一緒にいます。怒られる時は一緒に怒られましょう!」

(あ、今気を遣われた。)

今の回答じゃ栗谷天音が自分の班に戻るかどうかの答えにはなっていない。
思うに、彼女は多分自分の班に戻ろうと思えば戻れるのだ。

(ただ、私を連れて戻ったら栗谷天音の班の女共が嫌がる、と。)

私が嫌われ者だって知ってて優しくしてるんだ。
何その偽善。腹が立つ。

「私に気ぃ遣わなくていいわよ。そういうのウザい。
私といると友達無くすよ?」

静かに怒りをぶつけると、栗谷天音の顔から笑顔が消える。

キツいこと言った、と心の片隅でなぜか少し罪悪感が湧いたけど、それでいなくなるならちょうどいい。

食べかけのソフトクリームの表面が、とろりと溶けてグラスの中に染み込んでいく。

さぁ、これでわかったでしょ?私が嫌な奴だって。
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