姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―

「バカはバカだもの。バカバカバーカ!」

「んだとブス!黙って聞いてりゃ調子に乗りやがって!」

仁王立ちで挑発してくる姫に応戦して顔を顰める。


今もまだこの距離感がもどかしいけれど、同時に心地良くもあって。

この関係が壊れず、ここにあることにホッとする。


「言い返さない広瀬真が悪いのよ!私を見習ったらどう?
1言われたら100して返すこの私を!」

「性格悪ッ!陰湿すぎるだろ。
ひねくれ女!性格ブス!」

「またブスって言った!
ちゃんと数えてんだからね!」

「数え切れないくらい言ってやるわ。ブースブスブス。」

「キィイ!許せなーい!」


まだ冷たいけど、春の匂いがする風が吹きさらす屋上。

2人鼻の頭を赤くして空が夕暮れに染まったことに気付くまで喧嘩した。

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