誰にも言うなよ ~結婚式の後始末~
「この家を売り渡したくなければ、仲睦まじいところを見せろとうちの親に言われた」
家に帰った明巳はキッチンでスマホのレシピを見ていたほたるにそう言う。
「……仲睦まじい?
どうしたら……?」
と困惑するほたるに、
「それは俺にもわからないんだが……」
と明巳は言う。
というか、今、レシピ見てんのか、もう九時なんだが、
と思ったが、言わなかった。
「今から何処か食べに行くか。
呑み屋系ならまだ大丈夫だろ」
あと、ファミレス、と言うと、ほたるはあっさりスマホを置いて、
「あ、いいですね」
と笑う。
「そういえば、二人で食事に行くって言うのも、仲睦まじい夫婦な感じじゃないですか?」
そう言うほたるに、明巳は言った。
「そうだな。
愛しい妻だから、食事に連れていくと言うことで」
そうだ、と明巳は思いつく。