誰にも言うなよ ~結婚式の後始末~
 


 囲炉裏端で、釜で炊いたほかほかの炊き立てご飯と肉じゃがと漬物と味噌ラーメンを食べながら、ほたるは言う。

「小学校とかでよく言われたんですよね~。
 感想文とかで賞に入らないと、小説家の娘のくせにって。

 でも、私、小日向さんの血を引いてないし。
 育ててももらってもないし」

「でも、なんか親子っぽいよな」

 そう言ったあとで、明巳は、
「それにしても、美味いな……」
 思わず、と言った感じにもらす。

 留子が微笑んだ。

「これがお前の慣れ親しんだ家庭の味か……」

 そう呟きながら、味噌ラーメンの汁をずっと啜った明巳は、

「いや、屋台の味だろっ」

 本格的すぎるっと叫んで、留子に笑われていた。
 


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