秘めた恋は、焔よりも深く。
帰宅して、部屋着に着替え、
温めたハーブティーをテーブルに置いて、ふぅとひと息つく。
カップの湯気を見つめながら、今日の出来事がゆっくりと頭の中に浮かんでくる。
(……最近、社長と話す機会が増えた気がする)
もちろん、仕事の延長だ。
報告や調整の場で、自然と交わされる言葉の中に、
ときおり混ざる何気ない雑談、天気の話、食事の話。
あの人は、もともと話しやすい雰囲気を持っている。
肩肘張らずにいられるというか、絶妙な距離感で人を受け入れるのが上手な人だ。
(……そういうところ、ちょっと凄いな)
小さく微笑んで、湯気を口元に運ぶ。
ふと、もう一人の人物の顔が浮かぶ。
(黒瀬さん……)
第一秘書の彼とは、ずっと“きっちりしたやりとり”ばかりだった。
必要最低限の会話、正確な指示、端的な報告。
それなのに、最近は
(あれ? あの人とも、前より話すようになってる……?)
たしかに、ほんの少しだけ。
仕事以外の話が混ざるようになった。
それは、彼からというより、自分の方が自然に口を開くようになったせいかもしれない。
(……いつから、だったっけ)
思い出そうとしても、はっきりしない。
でも、なんとなく。
どちらの会話も、“静かに波紋のように広がっている”気がする。
まるで、水面に小石を落としたように。
今はまだ、ごくごく小さな揺らぎ。
でも、その揺れの中心に、何かが生まれ始めている気がした。
理由は、まだ分からない。
でも.......ほんの少しだけ、今の自分が変わってきていることだけは、なんとなく、分かる。
温めたハーブティーをテーブルに置いて、ふぅとひと息つく。
カップの湯気を見つめながら、今日の出来事がゆっくりと頭の中に浮かんでくる。
(……最近、社長と話す機会が増えた気がする)
もちろん、仕事の延長だ。
報告や調整の場で、自然と交わされる言葉の中に、
ときおり混ざる何気ない雑談、天気の話、食事の話。
あの人は、もともと話しやすい雰囲気を持っている。
肩肘張らずにいられるというか、絶妙な距離感で人を受け入れるのが上手な人だ。
(……そういうところ、ちょっと凄いな)
小さく微笑んで、湯気を口元に運ぶ。
ふと、もう一人の人物の顔が浮かぶ。
(黒瀬さん……)
第一秘書の彼とは、ずっと“きっちりしたやりとり”ばかりだった。
必要最低限の会話、正確な指示、端的な報告。
それなのに、最近は
(あれ? あの人とも、前より話すようになってる……?)
たしかに、ほんの少しだけ。
仕事以外の話が混ざるようになった。
それは、彼からというより、自分の方が自然に口を開くようになったせいかもしれない。
(……いつから、だったっけ)
思い出そうとしても、はっきりしない。
でも、なんとなく。
どちらの会話も、“静かに波紋のように広がっている”気がする。
まるで、水面に小石を落としたように。
今はまだ、ごくごく小さな揺らぎ。
でも、その揺れの中心に、何かが生まれ始めている気がした。
理由は、まだ分からない。
でも.......ほんの少しだけ、今の自分が変わってきていることだけは、なんとなく、分かる。