すき、という名前の花

現在の世界〜少女の日常〜

―2025年4月―

 放課後の帰り道。
 今日も、あの子はどこか浮かない顔をしていた。

 いつものメンバー。
 通称「いつメン」って呼ばれてるグループで、にぎやかに校門を出た。

 「ねえ、今日さ〜原宿のパフェ行かない?」
 「いいじゃん!なんか映えそうなとこ、探そ!」
 そんなの、よくある普通の女子高生の会話。

 でも——

 「ごめん。行くとこあるんだ」
 その子は、小さくつぶやいた。

 友達がいないわけじゃない。
 一緒に笑ったり、ふざけ合ったりだってできる。
 なのに、心のどこかで、いつもひとりぼっちだった。

 “親友”とか“いつメン”とか、言葉ではつながってるのに、
 本当は誰とも心が繋がってない——
 そんな気がして、苦しくなることがある。
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