すき、という名前の花
古川はやわらかく頷いて、Aの髪をくしゃりと撫でた。

「ありがとう、って言うんだぞ。いい言葉だぞ」

その手つきは、まるで遠い記憶を思い出すように優しかった。

やがて古川はBに向き直り、静かに言った。

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