「妃に相応しくない」と言われた私が、第2皇子に溺愛されています
「……!」

驚く私に、カイルが片目を開けて微笑む。

「まだ……俺の愛が足りない?」

その声音は、少し掠れていて、それでも甘やかで。

「ち、違います……ただ、顔が……あまりにも穏やかで……」

すると、カイルは身を起こし、私の肩を引き寄せてベッドに沈めた。

「君は……本当に、俺を惑わせる天才だ。」

吐息が頬にかかるほど近くで、彼は私をじっと見つめた。

「こんなに好きなのに、不安にさせてごめん。」

「……私こそ、ごめんなさい。昨夜は、嫉妬して……」

「嫉妬してくれるくらい、俺を想ってくれてる。それが、嬉しかった。」

そして、カイルは私の額にキスを落とす。

「何度でも伝えるよ。君は、俺の愛そのものだ。」

「……カイル」

胸が熱くなる。こんな朝が、ずっと続けばいい。そう思った。

カイルが、毛布の中から手を伸ばして私の手を握る。

「もう少しだけ……こうしていよう。」

私も、そっと頷いた。

差し込む朝日が、ふたりの影を優しく包んでいた。
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