私の隣にいるのが俺じゃない理由を言え、と彼は言う
指定した時間、ぴったり。
停まった車の中には、いつも通りの野田がいた。
「おはよう。ありがと」
そう言って助手席に乗り込むと、すぐに気づいた。
「…なにこれ?どっさりお土産?」
後部座席には紙袋がいくつも積まれている。
「うちの親が、“これ持ってけ”ってうるさくてさ。漬物とか、おかきとか、たぶんお前の好物ばっか」
「…ありがとう」
胸の奥がじんわりと熱くなる。お母さんの優しさがしみる。
「で、ところで…どこに行くの?行き先、聞いてないけど」
野田は少し照れたように笑って、前を向いた。
「秘密。でも、お前が好きそうなとこ。まあ、行けばわかるよ」
ちょっとムッとしたふりで言い返す。
「…ヒントくらいくれてもいいんじゃないの?」
「うーん、じゃあヒント。夏といえば、って場所」
「夏……? 海?山?ひまわり畑?」
「ふふ、それは着いてからのお楽しみ」
ハンドルを握りながら、野田は上機嫌だった。
こういう時間が、ずっと続けばいいのに。
助手席の窓から流れていく景色を眺めながら、私はこっそり、そう思った。
停まった車の中には、いつも通りの野田がいた。
「おはよう。ありがと」
そう言って助手席に乗り込むと、すぐに気づいた。
「…なにこれ?どっさりお土産?」
後部座席には紙袋がいくつも積まれている。
「うちの親が、“これ持ってけ”ってうるさくてさ。漬物とか、おかきとか、たぶんお前の好物ばっか」
「…ありがとう」
胸の奥がじんわりと熱くなる。お母さんの優しさがしみる。
「で、ところで…どこに行くの?行き先、聞いてないけど」
野田は少し照れたように笑って、前を向いた。
「秘密。でも、お前が好きそうなとこ。まあ、行けばわかるよ」
ちょっとムッとしたふりで言い返す。
「…ヒントくらいくれてもいいんじゃないの?」
「うーん、じゃあヒント。夏といえば、って場所」
「夏……? 海?山?ひまわり畑?」
「ふふ、それは着いてからのお楽しみ」
ハンドルを握りながら、野田は上機嫌だった。
こういう時間が、ずっと続けばいいのに。
助手席の窓から流れていく景色を眺めながら、私はこっそり、そう思った。