甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


下駄箱は男女別なので、そこで一旦別れる。

私も靴を履き替えようと、ロッカーを開けた。


「ん?なにこれ……?」


上履きの上に、紙切れが三枚くらい入っていて、ゆっくりとそれを開く。


「……っ!」


『瀬良くんと話すな』『八方美人』『ずうずうしい』


紙切れに書かれていたのは、そんな言葉。

な、なんで、こんなもの……。
嫌がらせ?どうして、千紘くんとのこと……。


「……あっ」


……体育祭のときだ。

借り物競争とか、リレーとか。
私、たくさん千紘くんと話してた。

千紘くんのファンの女の子たちも、みんな見てたんだ。

……どうして気が付かなかったんだろう。


でも、今はどうすることもできなくて、紙切れをカバンの中に無造作にしまった。

心臓がばくばくと音をたてたまま、私は急いで靴を履き替える。


……どうしよう。

そんな焦りが頭をぐるぐると回る。


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