甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。
なにも面白くないと思うんだけど……。
「まあまあ。行ってらっしゃーい」
「……?行ってくるね?」
鼻歌でも歌って、楽しそうな羽衣を背に私は空き教室へと向かう。
空き教室に着くと、先にもう唯斗くんが来ていて。
は、早いなあ……。
ホームルーム、さっき終わったばっかりなはずなんだけど。
ガラガラ、と音を立てて扉を開ける。
「ごめんね、また待たせちゃった」
「んーん、大丈夫」
そばの机にカバンをおいて、唯斗くんと向き合う。
「それで、話って?」
私がそう言うと、唯斗くんは優しく微笑んだ。
かと思えば、私の手を優しくつかんで、両手で包み込む。
「え……っ」
……なんでだろう。
驚きはするけど、千紘くんのときみたいに、ドキドキはしない。
好きかそうじゃないかの壁って、結構大きいみたい。
「単刀直入に言うね」
唯斗くんと視線が絡む。
私と目を合わせたまま、唯斗くんは。
「ゆあが好きだ」
と、たしかにそう言った。