甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


困ったなあ。
まあでも、私のかわいい親友だから別にいいけどねっ!


「あ、羽衣。発見!」


二人で談笑していると、不意にそんな声が聞こえてきた。

……声の主は、振り向かなくても分かる。
羽衣にだけ優しくて、少し甘い声で話しかけるのは。


「湊……!」

「おう、あ、椎葉さんも」

「はは……」


相変わらず、私は付属みたいな感じだな……。
さすが羽衣ラブの加納くんだ。

もういっそ、ずっとそのままでいてほしいよ。


「聞いてよ羽衣。
さっき宿題忘れて森センに怒られたんだけど」

「百パー湊が悪いじゃん」

「それはそうなんだけどさ」


森セン……森本先生か。
加納くんのクラスも、森本先生に数学を教えてもらってるのかな。

ふうん、と心の中で相槌をうちながら、二人の仲睦まじい会話を聞く。

う……やっぱりちょっと気まずいな。
公開イチャイチャやめてくれません!?
せめて二人っきりの場所でやってよ、もう。


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