甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。
それと同時くらいに、千紘くんの甘い匂いに包まれた。
「謝ってほしいわけじゃない。……いや、やっぱ謝れ」
「な……んで……」
自分から発せられた声は、鼻声で、かすれていて、やっぱり情けない。
少し余裕がなさそうな千紘くんの言葉に耳を傾ける。
「……あーもうっ」
投げやりな言葉とは反対に、千紘くんは優しく私から手を離した。
少しずつ止まってきた涙を拭って、私は彼を見上げた。
まるで、酷いはずの泣き顔をさらすように。
「なんか、今日のゆあいつもと違くて、もっとかわいく見えるし。
今日告白しようと思って、俺はこんなに緊張してんのに、なんかやけに素直だし、出番とられるし。あーっ」
そして、真っ赤に染まった顔を隠すように私から目を逸らして、手の甲で自分の顔を隠した。
千紘くんの言葉を、頭の中でゆっくり噛み砕くように反芻する。
それから、呆けたように私は千紘くんを見つめた。