甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


それから、口パクでばか、と言う。


「泣くほど恥ずかしかった?」

「……」

「かわいい声が聞けて俺は幸せだったけど」

「変態……」

「ははっ」


千紘くんは、私をそのままぎゅっと抱きしめた。

むっとするような、嬉しいような、複雑な感情になる。


「……準備させてくれるんじゃなかったの」

「分かったよ」


しぶしぶ、とでも言うように腕を離してくれた千紘くん。

私はその隙をついて立ち上がる。


「じゃあ、またあとでね!」

「……ん」

「二度寝しちゃダメだからね……!?」

「分かってるよ。
相変わらず世話焼きだな」

「うるさいっ」


部屋のドアを開けながら、私は振り向いて。


「千紘くん、大好きだよ」

「……どうしたの?」

「なんとなく。言いたくなって」



***



「羽衣、おはよう!」

「おはようゆあ。今日は早いんだね」

「そうなの!ラッキーだよ」


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