甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


「椎葉さんの前では、俺猫かぶんないよって」

「え……?」


た、確かに言われたけど……。

でも、それは学校外ではって話で……。


「でも、今は家じゃなくて、学校にいるし……」

「誰もいないからいーの。
あの二人も俺らのこと見えてないし」

「それは、そうだけど……」

「今、俺のこと見てるのは、椎葉さんしかいないから」

「は……」


そう言った瀬良くんは、まっすぐに私を見つめてきて。


「そして、俺も今、椎葉さんしか見てない」


どくんっ、と。


心臓が大きく跳ねた。


な、な……っ。
ど、どういう意味……!?


ぶわあっと、顔が熱くなる。

それなのに、その瞳から目をそらせなくて。

心臓はありえないほど、速く鼓動を打っている。


……ドキドキ、してる。


ああ、そっか。そうだよね。


私、瀬良くんに、ドキドキしてるんだ。

その瞬間、手が、ほんの少しだけ、震えた。


「だから、今俺は、俺のままでいてもいいでしょ?」


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