甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


小さく神崎くんをにらむけれど、当の本人はきょとんとした顔をしている。


……ちょっと、なんでそんな顔してるの。

私は頬をふくらませて、神崎くんを見た。


「神崎くんがモテるから、視線が痛かったんです……!」

「……あー。やめてほしいんだけどあれ」


もっと静かに過ごしたい、と神崎くんは嘆いた。


自分がモテてるのを嫌がってるって話、本当だったんだ……。

逆にモテることで苦労することも、あったりするのかな……?


うーん、私からしたらありえない世界線だけど。


「ねえ、ここでも視線が痛いんだけど」

「端っこ座るか。俺も目立ちたくない」

「そうしよう!」


……あれ。
神崎くんって口数は少ないけど、結構話しやすいかも……!


私たちは並んで端っこの席に腰かけた。


「やっぱ、この辺ってちょっと落ち着く……」

「俺も」

「仲間だね……!」


ちょっとだけ、視線がマシになった気がする……。


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