甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


「だな。お疲れ」

「うん……!」


疲れたけど、終わった安心感で、少しだけ頬がゆるんでいる。

実行委員だけど、一年生だから、体育祭当日の仕事はないんだ。
今だけでもうへとへとなのに、先輩たちはすごい。


「来週からはリレーの練習も入るから、終わってよかったな」

「……リレーの練習?」

「もしかして椎葉、知らない?」


私はこくり、とうなずく。

う、嘘でしょ……。
実行委員の仕事に合わせて、リレーの練習まであったのか……。


たぶん、今の私の顔は、すごくげんなりしてると思う。


……あ、でも……!!

瀬良くんもリレー、出るって言ってたよね……?


じゃあ、これから練習のときは、瀬良くんに会えるってことじゃん……!!

嬉しい……っ。


結局頬がゆるんでしまう。


「ふ……っ」

「……っえ?」


誰かの笑ったような声がして、思わず顔をあげる。


神崎くんが、笑っていた。

あのポーカーフェイスの神崎くんが。


< 76 / 213 >

この作品をシェア

pagetop