さよならの先でまだ君を
ひさしぶりにみなと話した夜。
嬉しかったけど、どこかで少し違った気がした。

喧嘩の時に見えたみなの裏側が、気になる人から“ただの友達”に変えてしまった。

けれど、友達でいることは、そう簡単ではなかった。

高校生と中学生。
住んでいる市も違う。
勉強内容や日程も違う。
様々なすれ違いでみなとはまた話さなくなった。

もう戻れないと思ってたのに、イヤホンから流れてくるみなのおすすめの曲。
それだけが、時々、私の中に呼び出し音みたいに響いていた。
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