シンユウノススメ
メイちゃんの髪の毛に触れる。
栗色のふわふわ癖っ毛をツインの編み込みにしていてとっても可愛いの。
メイちゃんはちょっとだけ外国人の血が混ざってるんだって。
おばあちゃんだかひいおばあちゃんだかがスペイン人らしい。
でも既に亡くなっていて、会った記憶すらメイちゃんにはあんまり無いから、メイちゃん自身にその自覚は薄い。
ムギは純日本人を体現しているみたいな黒髪を顎下らへんで前下がりのボブにしている。
メイちゃんとお揃いが良かったなぁ。
「あ、ちなみにメイちゃんはとっても可愛いんだから自分を自分で貶しちゃダメだよ?」
「んー…ありがと」
「ね、今日のお昼は?」
「私と菊地くんはお弁当だよ」
「今日もメイちゃんの手作り?」
「うん。今日は早起きして唐揚げ!頑張っちゃった」
「ナオくんだけずるいなぁ」
「だって麦ちゃんはいつも立派なお弁当持ってくるじゃん。それと比べられたらヤダもん」
「そんなことしないよ。メイちゃんのが一番に決まってるんだから」
学校の校門に着くまでのラストスパート。
大きな坂をゆっくりと登っていく。
本当は灼熱の太陽から一刻も早く解放されたいけれど、猛暑地獄のせいで脚が重たくて早歩きなんてできない。
シャツの首元からパタパタとぬるい風を送っているナオくんは、やっぱりどこか涼しげだった。
栗色のふわふわ癖っ毛をツインの編み込みにしていてとっても可愛いの。
メイちゃんはちょっとだけ外国人の血が混ざってるんだって。
おばあちゃんだかひいおばあちゃんだかがスペイン人らしい。
でも既に亡くなっていて、会った記憶すらメイちゃんにはあんまり無いから、メイちゃん自身にその自覚は薄い。
ムギは純日本人を体現しているみたいな黒髪を顎下らへんで前下がりのボブにしている。
メイちゃんとお揃いが良かったなぁ。
「あ、ちなみにメイちゃんはとっても可愛いんだから自分を自分で貶しちゃダメだよ?」
「んー…ありがと」
「ね、今日のお昼は?」
「私と菊地くんはお弁当だよ」
「今日もメイちゃんの手作り?」
「うん。今日は早起きして唐揚げ!頑張っちゃった」
「ナオくんだけずるいなぁ」
「だって麦ちゃんはいつも立派なお弁当持ってくるじゃん。それと比べられたらヤダもん」
「そんなことしないよ。メイちゃんのが一番に決まってるんだから」
学校の校門に着くまでのラストスパート。
大きな坂をゆっくりと登っていく。
本当は灼熱の太陽から一刻も早く解放されたいけれど、猛暑地獄のせいで脚が重たくて早歩きなんてできない。
シャツの首元からパタパタとぬるい風を送っているナオくんは、やっぱりどこか涼しげだった。