深夜一時、突然始まる宝探しゲーム
今まであれだけ無口だったくせに一丁前に煽ってくる。

「自分で言うのもあれですが、僕の小言は面倒臭いですよ」

「最悪じゃないですか!」

私はそれからもオフィスを探し続けたが、三十分丸々探しても鍵を見つけることは出来なかった。

「日野さん、そろそろ外を探したいです」

「僕もそう思っていました。じゃあ行きましょう」

謎のコンビ感を出しながら、私たちは会社を出て会社から駅までの道を隅々まで探しながら歩いていく。

「というか、もし日野さんの家から最寄り駅までに鍵を落としていたら始発まで探せないじゃないですか」

「それはないと思います。電車の中でかばんの中を見た時はまだあったはずなので」

「なるほど……じゃあ駅までの道をより真剣に探しましょう」

深夜だったが街灯も多い道で、スマホのライトがなくても鍵を探すことが出来た。

ただ用水路などに落ちていた場合はもうどうしようもないだろう。
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