さっちゃんの足跡
1. 芽生え
さっちゃんは生まれた。 小さな小さな体でね。
誰かに遠慮するように小さな小さな声でママを呼んでくれた。
でもさっちゃんは何も見えなかった。
ママは将来を心配して一日泣いた。
泣いたってどうしようもないじゃない。
悔いたってどうしようもないじゃない。
さっちゃんはいつも笑ってた。
ママを励ますように笑ってた。
そしてさっちゃんは一人で歩けるようになった。
あっちこっちにぶつかりながら歩けるようになった。
見えなくても平気だよってママに言ってるみたいだね。
そんなさっちゃんを見てママもやっと笑顔になった。
さっちゃん 今日は何処に行こうか?
ママも嬉しそうにさっちゃんの手を握った。
吹いてくる風に頬を撫でてもらいながらさっちゃんは笑った。
これからもいろんなことが有るんだね。
パパはまっすぐにさっちゃんを見詰めていた。
「ママ これは何?」 さっちゃんが手に取ったのは小さな虫の抜け殻だった。
ママはそれを見て笑った。
「それはね、虫さんが着ていたお洋服だよ。」
ママは嬉しかった。 少しずつ少しずつさっちゃんがいろんなことを知り始めたんだ。
生まれてきてくれてありがとうね。 さっちゃん。
誰かに遠慮するように小さな小さな声でママを呼んでくれた。
でもさっちゃんは何も見えなかった。
ママは将来を心配して一日泣いた。
泣いたってどうしようもないじゃない。
悔いたってどうしようもないじゃない。
さっちゃんはいつも笑ってた。
ママを励ますように笑ってた。
そしてさっちゃんは一人で歩けるようになった。
あっちこっちにぶつかりながら歩けるようになった。
見えなくても平気だよってママに言ってるみたいだね。
そんなさっちゃんを見てママもやっと笑顔になった。
さっちゃん 今日は何処に行こうか?
ママも嬉しそうにさっちゃんの手を握った。
吹いてくる風に頬を撫でてもらいながらさっちゃんは笑った。
これからもいろんなことが有るんだね。
パパはまっすぐにさっちゃんを見詰めていた。
「ママ これは何?」 さっちゃんが手に取ったのは小さな虫の抜け殻だった。
ママはそれを見て笑った。
「それはね、虫さんが着ていたお洋服だよ。」
ママは嬉しかった。 少しずつ少しずつさっちゃんがいろんなことを知り始めたんだ。
生まれてきてくれてありがとうね。 さっちゃん。
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