憧れだった貴方と恋をする〜左小指のピンキーリングは素敵な恋を引き寄せる〜

さくら達は学食で食べながら遥海くんと付き合う事になったと舞子に話した。


「お金がなくて食べれてなくて、風邪ひいて熱があってもバイトしてるとこを偶然見ちゃって、ほっとけなかったの」


「それは…同情なんじゃないの?」

「そう思われても仕方ないよね」


佐野くんはモテると思うけど心配じゃない?とも聞かれた。

「心配だよ…」

「足が治って、じゃあって振るとかないよね」


「ないと思うよ、多分好きって言ってくれた」

「はぁ!?そんなのやめときなってー、さくらは付き合うの初めてでしょ?」

「うん」

「ヤラれて捨てられるよ」

「それでもいいの、遥海くんは憧れの人だったから」

「そっか、バスケしてたから前から知ってたんだね…まあ、何かあったら言ってね」

「うん!」



「うまぁ……」

大きなおにぎりを遥海は頬張っていた。

(さくらはいつも塩梅が最高なんだよな)

2個目が終わる頃、男友達がやってきた。

「遥海」

「おうっ」

「何かさ、最近遥海機嫌よくね?いつもだるそうなのに」

「……そうかも、最近だるくねぇし、眠くないや」


やっぱりさくらの食事と睡眠か……

「黒河さんとはいつの間に仲良く?」

「あっ、そうだよ、やっぱ黒河さんて美人だよな」

やっぱり聞かれるよな、いつもと違う行動を今日はしたんだから…

「うーん、詳しくはいえないけど俺の彼女だから好きになるなよ(笑)」

振られたとこを見られたなんて言えないしな


「は?」

「遥海は彼女いたじゃん」

「夏休みに別れた」

「女子達にどう言うんだよ、今まで遠距離の彼女がいるって言ってたのにいきなり黒河さんが彼女って知ったら…」

「そうだよ、女子達はただでさえ注意されてから良く思ってないだろ?」

「あん時はさくらは悪くないじゃん、うるさかったあいつらが悪い」

「まあ、そうだけどさぁ」
< 32 / 36 >

この作品をシェア

pagetop