憧れだった貴方と恋をする〜左小指のピンキーリングは素敵な恋を引き寄せる〜
朝を迎えた。
さくらが目覚めると遥海くんはベッドにいなかった。
「え?」
寝室を出て、ダイニングに行くと遥海くんが目玉焼きを焼いていた。
「おはよう、さくらっておい、服着ろよ、風邪ひくだろ」
焦って毛布をかぶったまま出てきたのだ。
「いなくなったと思って……グスッ」
「何でだよ(笑)ほらシャワーしてこいよ」
毛布のままさくらの背中を押して浴室に向かわせた。
さくらがシャワーから出てくると朝ごはんが出来ていた。
「最近、朝もちゃんと食べるようになったんだ、さくらの味にはかなわないけど、俺ばっか甘えるんじゃなくて自分の彼女はめっちゃ甘やかせたいと思ってるんで覚悟してくれよな(笑)」
「やだ!」
「え?」
「私が甘やかすんだもん(笑)」
「じゃあお互い様ということで朝メシ食お(笑)」
『いただきます』
やっぱ目玉焼き固すぎたな〜と遥海くんと私は笑いながら食べた。
「焦げても食べるよ(笑)」
「マジで俺の彼女は優しいじゃん」
それから大学の支度をして玄関を出た。
「また1週間頑張れるし」
遥海くんは私の左手を繋いでエレベーターで降りている間、左手小指の指輪を触りながら歩いてくれた。
マンションを出る時には自転車を押さなくてはならなくて手は繋げない。
いつか、左手小指のピンキーリングの意味を遥海くんに話そうとさくらは思った。
遥海くんの為に勇気を出したよって……
素敵な恋を引き寄せる事が出来たんだよって……
憧れだった貴方に出会えて本当に良かった。
END


