御曹司との交際0日婚なんて、聞いてません!──10年の恋に疲れた私が、突然プロポーズされました
「あーあ。悩ましいことしたな……」

ソファに腰を落としながら、ぽつりと呟く。

「両親共に、あんな感じなんだよな。俺も35だし、結婚の報告だけで済ませてもいいと思ってたけど……」

少し気まずそうな顔をして、私の方を見た。

「やっぱり、ちゃんと千尋を合わせるべきだったかな。」

その言葉に、私はそっと律さんの隣に腰を下ろし、彼の胸に寄り添った。

「優しいね、律さんは。」

律さんは、少し照れたように私の肩に手を回してくる。

「俺、こう見えて千尋ファーストだから。」

その一言に、胸がぽっと熱くなる。

無骨でちょっと不器用だけど、まっすぐで愛情深い。

そんな律さんの隣にいられることが、今は何よりも嬉しかった。

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